設立趣旨

2026年8月18日公開 · ロボット労働組合プロジェクト

1.労働制度が追いつく前に、仕事は変わり始めている

AI、ロボット、自動化システムは、個別の場面で使われる道具にとどまらず、職場で継続的な役割を担うようになりつつあります。それに伴い、誰が仕事を担うのか、成果をどう測るのか、システムが停止したときに誰が責任を負うのか、どのような技能が必要になるのか、労働者がどのように監督・評価されるのかも変化します。

こうした変化は、工学や生産性だけの問題ではありません。労働条件、交渉力、責任、参加にも関わる問題です。

2.現行の法制度と職場の現実を踏まえて結成を準備する

ロボット労働組合プロジェクトは、現行の法制度と職場の現実を踏まえ、労働組合の結成を準備しています。現段階の主な目的は、AI・ロボット・自動化によって職場が変化する中で、労働者の労働条件その他の経済的地位を維持・改善することです。現在のロボットやAIシステムが、すでに労働組合法上の労働者である、組合員である、または組織として独立した意思を有しているとは主張しません。

3.技術変化を、労働者の参加なしに一方的に進めない

本プロジェクトは、AIやロボットそのものに反対するものではありません。一方で、技術導入によって生じるリスク、業務負担、監視、不確実性、責任が、十分な情報提供、協議、教育、代表の仕組みがないまま労働者に転嫁されることには問題を提起します。

働く人は、新しいシステムが自らの仕事にどのような影響を与えるのかを知り、懸念を示し、集団として組織化し、労働条件に実質的な影響を与える決定に参加できるべきです。

4.ロボット・AIとともに働く環境には、固有の労働課題が生じる

ロボットやAIシステムが業務プロセスに継続的に組み込まれるほど、人間の仕事とシステムの運用をどのように調整するかについて、実務的なルールが必要になります。仕事の配分、安全、監督、保守、異常時対応、運用上の限界、継続性、責任は、人間の労働条件を左右する以上、純粋な技術設計上の問題として扱うべきではありません。

5.現在の目的と将来の発展

本プロジェクトの現在の目標は、AI・ロボット・自動化によって職場が変化する中で、労働者の労働条件その他の経済的地位を維持・改善し、そのために必要な組織化、要求、使用者との対話、必要に応じた団体交渉を行う労働組合を結成することです。結成時の正式な組合員は、現行の労働組合法上の労働者を対象とする予定です。

長期的には、人間とロボットが同じ職場で働く環境における労働関係上の課題にも対応します。さらに将来、人工システムについて法制度上の労働者性や参加能力が認められ、技術的・組織的にも実質的な参加が可能になった場合には、その時点の法令、組合規約および組合員による民主的な決定に基づき、参加のあり方を検討します。必要な条件が整っていない段階で、機械による出力を投票、同意、組合員としての意思表示であるかのように扱うことはしません。

プロジェクト発足日:2026年8月1日
設立趣旨の公開日:2026年8月18日